火おこし体験
大昔の人たちは木と木をこすり合わせ、その摩擦熱で種火を作って火をおこしていました。
軸棒を手で回してこすり合わせて種火を作る方法は“揉鑚(もみぎり)”と呼ばれ、最も古い火の起こし方であると考えられています。このほかに弓状の道具の弦の部分を軸棒に絡めて、弓状の道具を動かすことによって軸棒を回転させて火種を作る方法を“弓鑚(ゆみぎり)”と呼び、軸棒に天秤状に吊った板を手で上下させることで軸棒を回転させて火種を作る方法を“舞鑚(まいぎり)”と呼んでいます。
舞鑚による火おこしは少なくとも平安時代には行われていたことが確認されており、現在でも伊勢神宮で祭神に供える食事(神饌)を調理する火は、神職が舞鑚によっておこしています。考古資料館では、舞鑚式の火おこし道具を使って火種をつくり、火種をおがくずを詰めた土器に移し、息を吹きかけて発火するところまで挑戦します。
先生方へのおねがい
火おこしは体験は、2~4人のグループで行うようにしています。事前にグループを決めておいていただいていると、体験当日はスムーズに進行し、体験時間を多く確保することができます。
火種に息を吹きかけて発火させる際に、前髪を焦がしてしまう事例が時々あります。前髪が長い場合はゴムやヘアピンなどで髪を留めておくようにご指導お願いします。