考古資料解説会
考古資料館の展示資料についてもっと詳しく知ってみませんか? 考古資料館では毎月1回、展示資料のひとつをとりあげ展示室で対象の資料を前に、学芸員がちょっと深掘りな解説会を行います。テーマに取り上げた資料が使われた時代背景や研究の現状など展示資料を見ただけではわからない専門的なお話も行います。
考古資料解説会 全12回の内容

出土資料からみた三谷遺跡の魅力
令和7(2025)年4月20日(日) 11:00~12:00
三谷遺跡は眉山の北麓、南佐古六番町に広がる縄文時代末から弥生時代初めの頃の遺跡です。この遺跡からは特徴的な遺物がいくつも出土しており縄文時代から弥生時代への移り変わりや当時の信仰を考える上も大変示唆に富む遺跡です。これらの遺物からわかることについて解説し、三谷遺跡からどのようなことが見えてくるのか解説します。

弥生時代の紡織具
令和7(2025)年5月18日(日) 11:00~12:00
いくつもの縦向きの糸と横向きの糸を組み合わせてつくられた布のことをやその作業のことを織物と呼んでいます。織物の技術は弥生時代に日本に伝わったと考えられており、徳島では庄遺跡から織物に関する道具の一部が出土しています。第2回の解説会では布を織る作業に至るまでの作業に用いられた道具も併せて弥生時代の紡織について解説します。

弥生土器
令和7(2025)年6月15日(日) 11:00~12:00
米作りと共に新しい土器の作り方も伝わってきました。縄文土器よりも薄いのに硬い弥生土器。縄文土器との作り方の違いは何なのでしょうか。そして徳島の弥生土器の特徴や変化について解説します。

埋納された銅鐸
令和7(2024)年7月27日(日) 11:00~12:00
徳島県は全国屈指の銅鐸出土県です。全国的に銅鐸は思いもよらぬところから偶然発見されることが多く、銅鐸が埋納された徳島市内では矢野遺跡や名東遺跡では発掘中に銅鐸がみつかり、銅鐸を埋納した状況を知ることができました。
第4回では徳島市内出土の銅鐸を中心に全国の銅鐸の発見例などについて解説します。

三角縁神獣鏡
令和7(2025)年8月17日(日) 11:00~12:00
古墳時代前期の古墳の代表的な副葬品に青銅鏡があります。このうち三角縁神獣鏡は様々な観点から注目されている鏡です。
宮谷古墳からは三角縁神獣鏡が3面分出土しています。
第5回では三角縁神獣鏡の文様などの特徴について説明したあと、三角縁神獣鏡が注目される理由、宮谷古墳や徳島県内出土の三角縁神獣鏡について開設します。

古墳時代の甲冑
令和7(2025)年9月28日(日) 11:00~12:00
徳島市八万町にあった恵解山古墳群は高度経済成長期の宅地化に伴って破壊・消滅してしまいました。この時に発掘調査が行われ恵解山1号墳と2号墳から鉄製の甲冑が出土しました。このうち2号墳出土の甲冑は東京国立博物館に収蔵され、1号墳出土の甲冑は考古資料館で展示しています。
1号墳と2号墳の甲冑はどのような違いがあるのかや古墳時代中期の甲冑が持つ意味や役割について解説します。

馬具
令和7(2025)年10月18日(土) 11:00~12:00
5世紀(古墳時代中期)に馬と乗馬に関連する技術が朝鮮半島から日本に伝わってきました。同時の馬は単なる移動手段として重宝されただけではなく、馬を所有することそのものに大きな意味があったと考えられています。
第7回では気延山古墳群から出土した馬具を取り上げ、馬具の構造について開設します。

天平官人の仕事と祭祀
令和7(2024)年11月22日(土) 11:00~12:00
大宝元(701)年に大宝律令が定められ、これ以降律令(法律)に則って政治が行われるようになります。考古資料館がある徳島市国府町に阿波国府が設けられ、国府を中心に当時の行政が行われていました。この当時、阿波国府ではどのような仕事が行われていたのか、また出土した遺物を取り上げ解説します。

阿波国分寺の瓦
令和7(2024)年12月13日(土) 11:00~12:00
阿波国分寺跡から出土した瓦に施された文様には様々な違いがあります。それらの違いは何を意味するのか、考古資料館が令和4年~5年にかけて行った阿波国分寺跡出土の瓦の再整理の成果を絡めて解説します。

流通する器
令和8(2026)年1月17日(土) 11:00~12:00
縄文時代以降、土器は生活に欠かせない道具として作られ続けました。これらの土器を調べると遠くから持ち込まれた、或いは取り寄せた土器の存在が見えてきます。どのような時代にどのような器が徳島にやって来ているのか、時代ごとに解説します。

供える土器
令和8(2026)年2月14日(土) 11:00~12:00
故人を偲びそのお墓に食べ物や飲み物をお供えする行為は今も昔も変わらず行われています。お供えに使われたとみられる土器が弥生時代の墓や古墳から出土しています。お供えに使われた土器にはどのような特徴があるのかについて解説します。

蛇紋岩と翡翠
令和8(2026)年3月14日(土) 11:00~12:00
勾玉の石材として弥生時代と古墳時代に珍重された翡翠。この石はどのようにして生成されどこで産出するのか、また弥生時代の徳島では蛇紋岩と呼ばれる石を石材にして勾玉がつくられているのですが蛇紋岩はどのような石材なのかについて解説します。
会 場
徳島市立考古資料館 展示室
対 象
どなたでも
定 員
無し
申し込み
事前申し込み不要。当日11時までに展示室入り口へお集まりください。
参加費等
全て無料